重ねればいいというものではありません。
ガラスコーティングの原理は至ってシンプルです。
我々の目には見えませんが、どんなガラスにもマクロサイズの凹凸が存在します。
またスマートフォンに採用されているゴリラガラスなどの強化ガラスでは、従来のガラス製品よりも凹凸のサイズが小さく、ガラスよりも分子構造が粗い金属(つまり硬い金属)からの傷を防ぐことが出来ます。
ですが例えばガラス表面の微細な凹凸に食い込むサイズの分子構造を持つ
・砂やホコリ
・柔らかい金属
これらの物質では簡単に傷がついてしまうことがあります。
そこでガラス表層の凹凸に流し込み、硬化する液剤を施工することで耐傷性を高め、元より硬いガラスのデメリットである「傷がつくと割れやすくなる」特性をも払拭するガラスコーティングをおすすめしています。
しかし、そうなると疑問として浮かぶのは、重ね塗りで強度が増すのか?ですよね。
理論上、一度に重ね塗りをしても相乗効果は薄い
先程申し上げたように、ガラスコーティングの原理はガラス表層の凹凸を埋める事にあります。
もちろん重ね塗りをすること自体は特段、なんの問題もありません。
しかし凹凸を埋める特性を考えると、塗った状態=表層がフラットになった状態から更に重ねるのであれば、効果率は低いと考えられます。
逆に言えば「一度塗れば完全体」ともいえますね。
また一度施工を行ったあと、特定の期間を空けずに塗布する場合は「硬化したコーティング剤」に親和性の高い液体のコーティング剤をぶつける形になります。
これにより侵食(硬化不足)やムラが生まれ、期待される効果が得られないケースもあります。
ですので、例えばガラスコーティングを施工し1年経った段階で、再施工を行う場合は問題ありませんが…
一度に何度も重ね塗りを行うのはあまりおすすめ出来ません。